予備検査のための施設
【ヘッドライト検査】
車検で行われる検査項目のひとつにヘッドライトの検査があります。 ちゃんと点灯するかどうかならわざわざプロの整備士に見てもらわなくても確認することはできるでしょうが、検査はそれだけではありません。 光が弱ければ不合格になりますし、光軸が狂っていてもアウト判定です。 だいたいユーザー車検を受けようとする位ならヘッドライトが光らない自動車のまま放っておくわけはありませんし、素人がみても不合格間違いなしの状態で検査を受ける勇気を持っている人はいないでしょう。 昼間しか運転しないからヘッドライトが点かないことに気が付かなかった、という人もいるかもしれませんがその言い訳はちょっとうそ臭いです。 冬でも夕方になれば薄暗くなってノー点灯での運転は危険ですし、明るい時間帯でもスーパーの立体駐車場やトンネルなどヘッドライト無しでは切り抜けられない箇所を走行することは 特別珍しいわけではありません。 昼間でも屋外でバトミントンが出来ない位に雨が降っていたらやっぱりライトを点灯させますし、落ち葉で焼き芋を調理するには適さないかな程度の小雨でもライトを点けて運転するのが優良ドライバーなのです。 だいたい平均的な日本人なら年に3回は夜景を見にドライブへと出掛けるものなので、全くライトをつけないまま何年も自動車を駆るとは考えにくいでしょう。 これらを総合的に判断して車検当日にはヘッドライトが点灯する状態で自動車を持ち込むはずですが、光軸の狂いまでは素人にはわからないのでそこで検査に引っ掛かかるケースが多いようです。 予備検査場でその問題が発覚したら調整してもらいましょう。
【スピードメーター検査】
どなたでも乗っている自動車にはスピードメータが付いていることを知っており、広大な地平線を走行中にアクセルを踏み込み過ぎてしまった時には 「ちょっと速度を出しすぎかな?」とチラリ確認する仕草をするものです。 どんなに道路がすいていようと制限速度を無視して猛スピードでドライブをしてはいけませんし、急いでいるからといって超高速でコンビニまで歯磨き粉やゴミ袋、 ガムやキャンディーなど駄菓子を買いに車を走らせてはいけないことくらいは、自動車学校に通って自動車免許証を手に入れた人なら知っていることです。 制限速度を超えないためにスピードメーターで現在の速度をチェックするわけですからこのメーターが正確な数値を示しているかどうか、検査の対象にもなります。 自分では時速40キロかなと思いスピードメーターを見るとだいたいピッタリ40キロなのだけれど、実はスピードメーターが狂っていて時速60キロで走行していた、 なんてことにならないためにもほどほどの正確さが求められるのです。 自動車の整備やメンテナンスに無頓着な人は「スピードメーターが狂うわけないじゃん」「メーターが50キロを示しているなら100%50キロに決まっている、疑う余地無し」と考えていますが、 意外なことにスピードメーターも多少誤差が生じる場合があるので、車検時にチェックされる項目になっているのです。 その本番の車検で一発で合格できるよう、予備検査でスピードメーターがばっちり正確な数値を示しているかどうかを確認してもらい、もし誤差があるようなら調整を施してから本番に臨みましょう。
【排ガス検査】
ガソリン車はガソリンを燃焼して動力を得ていますし、ディーゼル車はディーゼルをエンジン内で燃焼しています。 自宅でガソリンを燃やしたことのある人はどれくらいいるかはわかりませんが、燃焼時には煙が発生します。 マンションの室内でガソリンを燃やす人は少なそうですが、バーベキューが大好物でそのためにより快適にバーベキューができるよう注文住宅で広い庭とテーブルを注文したような人なら、 火を起こす時にガソリンを使ったことがあるかもしれません。 バーベキューはあまりやらなくても夏には庭にテントを張ってキャンプファイヤーをするような人も、組み上げた木材が勢い良く燃えるようにガソリンを使用したことが年に何回かはあるかもしれません。 そんなガソリン経験者でなくともなんとなくわかると思いますが、燃焼時には煙がモクモクと出るのです。 自動車やオートバイでいう排気ガスで、マフラーから排出されるものです。 燃焼時に発生したものをそのまま外部に出しているわけではなく、無害とはいえませんがそれでもフィルターを通すなどかなり害を減らす過程を経た後にマフラーから放出され、大気中に溶け込んでいきます。 環境のことを考えてもこの排気ガスはクリーンであるべきで、そうなるよう検査時にも調べられる項目に含まれています。 駐車場やガレージでエンジンをかけて排気ガスを見たり嗅いだりしても素人には判断することはできませんし、車検で一発合格を目指すのなら予備検査でマイカーがどんなガスを排出しているのかチェックしてもらいましょう。